週末たまたま目にした気になる記事から、今週は急遽こちらの2冊を読んでみることにしました。
幼児教育の経済学
ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授が40年以上にわたって行ってきた追跡調査をもとにした「幼児教育の経済学」。
幼児期に自分の子どもにどのような教育をすれば子どもの人生の成功や幸せにつながるのか、何かヒントがあるかもしれません。
親も国も、子供の教育が重要だということはわかっている。では、子供が何歳のときにどんな教育をすれば効果的なのか、そもそも人生の成功にはどんな力が必要なのかを聞かれて、答えられるだろうか。40年以上にわたる追跡調査から、5歳までの教育がやる気や忍耐力を伸ばし人生を変えることを、ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授が、著書『幼児教育の経済学』の中から明らかにする。
幼児教育の経済学
どんな本なのか気になる方もいらっしゃるかもしれないので、参考までにこちらもわりと詳しめの内容紹介も引用しておきますね。
【内容紹介】
やる気・忍耐力・協調性――幼少期に身につけた力が、人生を変える!
なぜ幼少期に積極的に教育すべきなのか?
幼少期に適切な働きかけがないと、どうなるのか?
早い時期からの教育で、人生がどう変わるのか?ノーベル賞学者が40年にわたって追跡調査
脳科学との融合でたどりついた衝撃の真実!●5歳までの教育は、学力だけでなく健康にも影響する
●6歳時点の親の所得で学力に差がついている
●ふれあいが足りないと子の脳は萎縮する子供の人生を豊かにし、効率性と公平性を同時に達成できる教育を、経済学の世界的権威が徹底的に議論する。
「就学前教育の効果が非常に高いことを実証的に明らかにしている。子供の貧困が問題となっている日本でも必読の一冊」解説 大竹文雄
【主な内容】
【パート1】子供たちに公平なチャンスを与える
ジェームズ・J・ヘックマン【パート2】各分野の専門家によるコメント
職業訓練プログラムも成果を発揮する
カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院教育・情報学部教授 マイク・ローズ思春期の子供への介入も重要だ
スタンフォード大学心理学教授 キャロル・S・ドウェック幼少期の教育は母親の人生も改善する
ジョージタウン大学法律センター法学および哲学教授 ロビン・ウェスト質の違いよりすべての子がプログラムを受けられることが大事
ハーヴァード大学教育学部大学院教育学および経済学准教授 デヴィッド・デミング幼少期の教育的介入に否定的な報告もある
アメリカンエンタープライズ研究所W・H・ブレイディ研究員 チャールズ・マレーペリー就学前プロジェクトの成果は比較的小さい
ケイトー研究所教育的自由センター副所長 ニール・マクラスキー学業成績や収入は大事だが、人生のすべてではない
ペンシルヴェニア大学社会学教授 アネット・ラロー良いプログラムは何が違うのかを研究し続ける必要がある
ワシントンDCのチャータースクール教師 ルラック・アルマゴール恵まれない人々の文化的価値観に配慮した介入を
オックスフォード大学ベリオールカレッジ政治学講師 アダム・スウィフト
ウィスコンシン大学マディソン校哲学教授 ハリー・ブリグハウス就学前の親への教育と「変化する信念」が子供たちを救う
ハーレム・チルドレンズ・ゾーンの創設者、代表者 ジェフリー・カナダ【パート3】ライフサイクルを支援する
ジェームズ・J・ヘックマン【解説】就学前教育の重要性と日本における本書の意義
大竹文雄(大阪大学副学長、大阪大学社会経済研究所教授)
この本をすでに読まれた方の記事もありました。
▼そしてもう一冊はこちら。
「学力」の経済学
「学力」の経済学
内容紹介
「ゲームは子どもに悪影響?」
「子どもはほめて育てるべき?」
「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」
個人の経験で語られてきた教育に、科学的根拠が決着をつける!「データ」に基づき教育を経済学的な手法で分析する教育経済学は、
「成功する教育・子育て」についてさまざまな貴重な知見を積み上げてきた。そしてその知見は、「教育評論家」や「子育てに成功した親」が個人の経験から述べる主観的な意見よりも、よっぽど価値がある―むしろ、「知っておかないともったいないこと」ですらあるだろう。
本書は、「ゲームが子どもに与える影響」から「少人数学級の効果」まで、今まで「思い込み」で語られてきた教育の効果を、科学的根拠から解き明かした画期的な一冊である。
目次
第1章 他人の〝成功体験〞はわが子にも活かせるのか?
- データは個人の経験に勝る
第2章 子どもを〝ご褒美〞で釣ってはいけないのか?
- 科学的根拠に基づく子育て
第3章 〝勉強〞は本当にそんなに大切なのか?
- 人生の成功に重要な非認知能力
第4章 〝少人数学級〞には効果があるのか?
- エビデンスなき日本の教育政策
第5章 〝いい先生〞とはどんな先生なのか?
- 日本の教育に欠けている教員の「質」という概念
Amazonではもう少し詳しい内容紹介(「はじめに」より一部抜粋)を読むことができます。簡単にまとめてみると
・教育経済学は、教育を経済学の理論や手法を用いて分析することを目的としている応用経済学の一分野。
・教育経済学を専門とする著者が、教育や子育てを議論するときに絶対的な信頼を置いているもの、それが「データ」。
・大規模なデータを用いて、教育を経済学的に分析することを生業としている著者には、子育て中のご両親や学校の先生にわからないことがわかるときがある。
・教育経済学者である著者が親しい友人に贈るアドバイスは、教育評論家や子育ての専門家と呼ばれる人の主張とは正反対のもの(根拠については第2章)。
・ご褒美で釣っても「よい」
・ほめ育てはしては「いけない」
・ゲームをしても「暴力的にはならない」
・教育評論家や子育ての専門家と呼ばれる人たちを否定したいわけではないが、彼らの主張にはときどき違和感を拭えないときがある。なぜなら、その主張の多くは、彼らの教育者としての個人的な経験に基づいているため、科学的な根拠がなく、それゆえに「なぜその主張が正しいのか」という説明が十分になされていないから。
・経済学がデータを用いて明らかにしている教育や子育てにかんする発見は、教育評論家や子育て専門家の指南やノウハウよりも、よっぽど価値がある―むしろ、知っておかないともったいないことだとすら思っている。本書は、その教育経済学が明らかにした「知っておかないともったいないこと」を読者のみなさんに紹介することを目的にしている。
2冊とも最近出た本ですが、Kindle版もあったので早速ダウンロードしました。便利!
「知っておかないともったいないこと」が一体どんなことなのか、これから読んでみたいと思います。
そういえば、Kindle Paperwhite のニューモデルが出ましたね!産後Kindleを使い倒すようになった新米ママ、こちらもかなり気になります…。今はKindle Fire HDX 7を愛用していて、これ一台でいろいろ使えてかなり便利なのですが、「本を読む」ということだけを目的にするなら、目に優しいPaperwhiteはかなりポイント高いように思います。産後すっかり目が弱ってしまったような気がするので ^^;
Kindle Paperwhite (ニューモデル) Wi-Fi 、キャンペーン情報つき
おまけ
語学オタクの新米ママ、今週はちょっと頑張ってこちらの新刊も読んでみようと思います。著者の前作7カ国語をモノにした人の勉強法も多言語学習においてとても参考になることが多かったので、今回の実践編はかなり期待しています。語学ブログの方でレビューを書こうかな ^^
使える語学力 7ヵ国語をモノにした実践法(祥伝社新書)